生徒会関係者の連絡先はみんなに配布されているからアドレスを知っていることに不思議はないけど、友人や家族以外から実際にメールが届くのは初めてだった。
『私に話があるんじゃないの』
『当然でしょう』
『話を聞いてあげてもいいわよ』
『お願いします』
『じゃあ、いつもの電車で』
短いやりとりだった。
あたしと真佐美さんは、毎朝同じ通勤快速電車に乗る。あちらもあたしが同じ中学出身である事を知っているみたいだ。
そして翌日の朝。真佐美さんの方からあたしの姿を見つけて近づいてきた。こちらが後輩なので、一応ちゃんと頭を下げて挨拶する。
車内は真佐美さんと身体がくっついたまま身動き出来ないほどのすし詰め状態だった。
混雑する路線だけど、ここまで混むことはあまりない。
真佐美さんの体温と胸の膨らみが布地越しに伝わってきて、つい輪姦現場の映像を思い浮かべてしまう。ああ、このオッパイが揺れていたんだなって。
ちょっと生々しい感触で、同性なのにドキドキしてしまった。
それはさておき、話は駅に着いてから学校に向かう間にしようと思った。話がこじれて周囲の人に変な目で見られたくなかったし。
ところが……
スカートの中に手が入ってきたのは、発車してすぐだった。
やだ痴漢!? あたしは青くなった。
あたしは真佐美さんにどう話をするかで頭がいっぱいで、周囲に気を配っていなかった。普段は怪しい男の人を避けているんだけど。
この通勤快速電車は次に扉が開くまで十五分は止まらない。身動きすらままならない中で痴漢に捕まってしまった女に逃れる術はないのだ。しかも目の前には真佐美さんの顔。
下着を下に引っ張られる。駄目、駄目、やめてっ。
太腿をずるずると下着が滑り降りていく感覚。下半身がサーッと涼しくなった。
あたしはお尻を振り、脚を固くよじり合わせてガードした。
「どうしたの」
真佐美さんがあたしの様子を見ていた。
「何でもないです。は、話は駅に着いてから」
「そう。私はここで構わないけど、真田さんがそうしたいならいいわよ」
「は、はい、あの、ううっ」
陰裂の中に潜ってきた指先に中身を探られ、言葉にならない。
スカートの中に入っている腕は、横と後ろから一本ずつ。それとは別に、制服の裾から胸に触ろうとして這い上ってくる手もあった。
「くひっ」
スカートの中に侵入した手を捕まえて引き離そうとしたけど、逆に後ろ手に手首を取られて動けなくなってしまった。
敏感な部分をまさぐられる衝撃に、太腿の筋肉が引きつけるみたいに震える。
クリトリスを探して動き回る指先。焦るあたし。
腕は捕まえられたまま、力を込めてもびくとも動いてくれなかった。
ヤバい、ヤバい! 必死で太腿を固く閉じる。でもどんなに脚を閉じて頑張ったところで、女体の構造上防御できるはずがない。
「うっ、ひぃっ」
ワレメの上端から少し下がったあたりを執拗に探られる。あたしは身をよじり、地団駄足踏みするばかりだった。
「ひぃぃ」
クリトリス器官を見つけられてしまうのに十秒とかかっていないはず。
ワレメの内側で、包皮を「くいっ」と上に引っ張られた。簡単に剥けてしまうあたしのクリトリス。
「ああ、そういうこと」
真佐美さんが下を向いて状況を確認し、クスリと笑った。きっとあたしのスカートの中に手が入っているのが見えたんだと思う。すでに下着を降ろされていることも。
「可哀想に。この路線って痴漢が多いよね」
真佐美さんの声は落ち着いていた。
「な、何でもないですからっ」
「風紀委員なんだから我慢しなくちゃ。それとも私が大声出してあげようか? 痴漢行為は収まると思うけど、その後がいたたまれないんじゃないかな」
「お願いだからそれはやめてくだ……あああっ」
腰にピクリと震えが走った。剥き豆を指で挟まれてしまったのだ。
「我慢するの? そうよね、野次馬の視線を浴びるのは恥ずかしいよね」
クリトリスの根元をガッチリと捕らえられて揉み転がされ、あたしはのど元まで上がってくる悲鳴を押さえつけながら、何度も頷いた。
どうして真佐美さんじゃなくてあたしなの!? どうしてあたしだけが狙われたの!?
「ああっ」
腰を振って逃れようとしても指先は離れず、クリトリスを弄られ続ける。
「その様子じゃ我慢出来なさそうだけど、何されてるの? 大声出して楽になった方がいいんじゃないかしら」
「が、我慢出来……ます……うひっ」
あたしはかろうじて返事をした。生クリに触れられる強烈な刺激に、瞼の裏がチカチカする。
「くぅぅぅっ」
クリトリスは敏感な部分だから、いきなり触られたってちっとも気持ちよくなんかない。気持ちいいどころか、痛いと表現する方が当たっている。だけど、痴漢の指に片時も休まず揉み込まれたら……アウトだ。どうしようもない。
事実、粗雑な刺激が痺れるような快感に変化しつつあった。
あたしの意思とは無関係に、太腿の筋肉がヒクヒクして止まらなくなる。
「あひっ、駄目っ」
後ろから入った手に膣穴に指を入れられた。
クリトリスを摘まんでいるのは、多分横の背広を着た男。
制服の下で胸まで揉まれ始めた。乳首も摘ままれてる。きっとブラをずらされてしまったんだろうけど、直す余裕なんかなかった。
このまま弄られたらイッてしまう。
どうしよう、 どうしようと気持ちは焦るけど逃れる術はない。
「うううっ」
正面の真佐美さんと目が合った。あたしの様子をじっと観察している。
悔しい、イカされてなるものか。こめかみを汗が伝う。あたしは天井を仰いで気を逸らそうと頑張った。
一番敏感な部分から断続的に伝わる信号を処理しきれず、脳髄が麻痺しそう。
視界の隅を流れる外の景色が、イライラするほど遅く感じられた。
「立っているのが辛かったら、私にもたれかかっていいわよ」
「……だ……大丈夫……です」
「そうかしら。真田さん、あなたマンコを弄られてるんでしょ」
「……そ、そんなこと……ないです」
電車は走る。のろのろ走る。
いつもと同じなんだろうけど、すごく遅く感じられた。一刻も早く駅に着いてくれないとあたしが持たないのに。
「ああっ、はぅぅっ」
腰から下が痺れたようになり、快感信号は激しくなるばかり。あたしが恐れていた事態だ。
一旦身体が快感であることを認識してしまうと、それは断続的にあたしを責めさいなむトゲになった。
「くふうっ」
何とかして指を振り払わなくては。あたしは焦った。
だけどあたしに出来ることは、せいぜい腰を振るか身体をひねるか。もちろんそんな事じゃ指は離れてくれない。膣穴の入り口をしつこくまさぐられるのも地味に効いてきた。
「うううっ」
イカされなくない。頭を振って耐える。
「ねえ、どこを弄られてるの? もしかしてクリちゃん? だったら我慢なんて無理だと思うけどな」
あたしは首を振った。
どうして女のクリトリスって、こんなに小さいのに持ち主を狂わせるほど敏感なのだろう。
「大丈夫? オッパイ出されちゃったわよ。隠さなくていいの?」
「あああっ」
いつの間にか出されてしまったようだけど、オッパイどころじゃなかった。
下に視線を向けると、確かにペロンとはだけられたオッパイが見えた。何だか自分のものじゃないみたいな感覚。
「恥ずかしい子ねぇ、こんな所でイタズラされちゃって」
「くふっ、あひっ」
あたしは風紀委員長なんだから、痴漢に遭うのは不可抗力でも、イカされるなんてもってのほか。何度も何度も自分に言い聞かせた。
でも、そんなちっぽけな建前なんか吹っ飛んでしまうほど、快感は強烈だった。
それはそうだ。風紀委員長の肩書きなんかこんな状況の中じゃ何の役にも立ちはしない。
「やらしい子。乳首立ってるんだけど?」
「んひぃっ!」
真佐美さんに何か言われたけど反応できなかった。
イカされる! イカされてしまう!
膝が笑う。揉まれ通しのクリトリスが熱かった。強烈な快感に腰砕けになりそうだ。
「あふっ」
通過駅の看板が目に入った。次の駅まで半分も行っていない。
この先、どれだけ駅があっただろう。片手じゃ全然足りないはず。
絶望的な現実に気が遠くなりそうだ。
それでもあたしは頑張って耐えた。それしかないのだ。
「うううっ」
とにかく猛烈な快感。あたしを見つめている真佐美さんの顔がゆらゆら揺れる。
根元を摘まみ上げられたクリトリスをコリコリ揉み込まれる状況は変わらない。
「あううっ」
ヒクヒクする太腿の震えを制御できなくなった。
もうあたし駄目かもしれない。そう思った瞬間、不意に身体が突っ張った。
「あっ、あっ、ああっ」
たまらず声が出てしまう。
「もう、真田さんったら仕方ない子ね。そんな声出したらみんなに分かっちゃうわよ」
息苦しくなって焦点を目の前に合わせると、真佐美さんに口を押さえられていた。
「ほら、こうしていて上げるから、思い切りイッちゃいなさい」
「んはぁぁぁぁぁっ」
猛烈な快感に圧倒され、勝手に身体が反り返ってしまう。
ビクンビクン。ビクンビクン。
クリトリスが熱い。膣穴が熱い。乳首が熱い。何もかも熱い。
あたしは痴漢にイカされたのだ。真佐美さんの前で完膚なきまでに。
「んんんんんっ!」
痴漢がクリトリスを放してくれないので、息つく間もなく二度目の絶頂が襲ってくる。
「ふふっ、アヘ顔晒しちゃって。そんなに気持ちいいの?」
「んんんっ! んはぁっ!」
真佐美さんにはしたない顔を観察されていることは分かっていた。分かっていたけど、どうしようもなかった。
クリトリスを弄られ続けて脚ががに股に開き、勝手に痙攣する身体は宙に浮いているかのよう。自力で立っていることが出来ず、イカされながら真佐美さんにもたれかかる。
ふと下を向くと、露出させられた乳房を揉まれていた。
揉まれてひしゃげるあたしの乳房。乳首がピーンと立っている。
でもイカされ続けるあたしは、乳房を気にするどころじゃない。
何度でも襲いかかってくる強烈な快感。どうしても声が出てしまう。
自分が女であることが恨めしかった。
「んんんっ! んんんんんっ!」
「あらら、オシッコ漏らしちゃった? 困ったちゃんね」
真佐美さんが笑っていた。
失禁した自覚はなかったけど、確かに太腿から足先に向かって生暖かくなった気がした。
「そんなに気持ちいいの。嫌らしい子」
真佐美さんは痴漢されるあたしの姿を楽しんで観察している。そう思うと悔しかった。
だって女の子を何人も騙して輪姦させるような人なのだ。
きっといい見物だったろう。
「んはっ」
その真佐美さんに口を塞がれ、醜態を晒すあたし。
「くううっ!」
視界がかすむ。
ビクン、ビクン。身体が電気に触れたみたいに震えて止められない。
クリトリスは弄られ通しだ。
ほぼ、イキっ放し。
いくつ駅を過ぎたのか、どのあたりを走っているのか、まるで分からなかった。
「んはぁぁぁぁぁ…」
「また失禁? あなたにはオムツが必要かもね」
あたしはきっと真田さんにしがみついてアヘっていたのだろうと思う。
真佐美さんの顔が本当にすぐ目の前にあって、何か言っていた。
「くひぃぃぃ」
でももう、あたしは何を言われているのか聞き取ることが出来なかった。
口を塞がれているせいで息苦しい。
車内アナウンスよりも自分のくぐもったよがり声の方が大きかった。
「ひぃぃっ、んひっ、んひっ」
とにかく気持ちよかった。
両乳首も摘ままれているらしく、そちらからもツンツン快感が伝わってきた。
これだけイカされたのだ。もしかしたら乳汁を垂らしていたかもしれない。
膣穴は間違いなくお汁まみれに違いない。
「んはっ、くふっ、んひぃ、んひぃ、んひぃっ」
風紀委員だろうが何だろうが、女は女。発狂しそうな快感に悶え続ける。
そして……すべてが暗転した。
あたしは気を失ったらしい。
夢を見ていた。
夢の中で、あたしはもう一人のあたしに責められていた。
風紀委員のくせになんて無様な。どんな顔をして仕事を続けるつもり。
だって仕方ないじゃない、あたしは悪くない。
分が悪いことは分かっていたので、小声で言い返しながらもう一人のあたしから逃げ回る。
それに、夢の中でもあたしは女性器にイタズラされていた。
逃げても隠れても、どこからともなくスカートの中に手が入ってきて、あたしの『娘』を弄り回す。
膣穴に突っ込まれた指先を引き抜こうと手を伸ばしたが届かず、しつこさに癇癪を起こしてジタバタ暴れても弄られ通し。
ああ、またクリトリスを弄られている! どうしてそうやって弱い所ばかり狙うのよ!
嫌なのに気持ちいい。身体がピクピクする。
「ううっ、やめてっ」
またイカされるの? もう勘弁して。
うなされた末に目を覚ますと、そこは学校の保健室だった。
「そっか、あたし……」
もちろん痴漢された事は覚えていた。途中から記憶がないけど。
おそらく気を失った後、真佐美さんが運んでくれたのだろう。
ベッドから身を起こそうとしても力が入らない。いわゆる腰抜け状態だ。
「うわ……」
毛布をはぐったあたしは愕然とした。
臍から下の着衣がないのだ。下半身丸裸。
しかも乳房がペロンと露出している。
あたしは慌ててはぐりかけの毛布で身を覆った。
「……」
あたしは自分の股間に指を伸ばしてみた。
あんな目に遭った後だ。きっとひどく濡れているはず。
そう思ったけど、あたしの女性器は綺麗に『お掃除』されていた。
一体誰に? 保健の先生、それとも真佐美さん?
どっちだったとしても、顔から火が出そうな恥ずかしさだった。
だって痴漢されてイキまくってお汁まみれになったマンコなのだ。
クリトリス包皮なんかめくれてしまっていただろう。絶対に同性に観察されたくない惨状だ。
「目が覚めた?」
ドアが開いて真佐美さんの声が聞こえた。
手にしている洗面器とタオルを見たとき、あたしは悟った。やっぱり真佐美さんに手当てされたのだと。
「あ、あの……」 あたしは口ごもりながら毛布をたぐり寄せた。
「しばらく立てないと思うから、そのままゆっくり休むといいわ。ちなみにスカートと下着は洗濯中よ。失禁とお汁ですごいことになっていたから」
「……」
もうまともに真佐美さんの顔を見ることが出来なかった。
輪姦事件の件で真佐美さんに警告ですって? どの面下げて?
あたしは頭の上まで毛布をかぶって黙るしかなかった。
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